[和訳] Pink Matter – Frank Ocean feat. André 3000
〜色彩を通じて恋人を感じるあなたへ〜
2012年リリースのFrank Oceanによるアルバム”channel ORANGE”より。
様々な色をした”物体”を通して、恋愛の中で恋人と通じ合わせる感覚を鮮やかに表現しています。
この曲で登場する”gray matter”は人間の脳の外層を形成する灰白質のことです。神経細胞の細胞体が集合しており、感情や感覚、記憶や思考などの精神機能を司っています。対して”pink matter”は女性器のことを指しており、男性の欲望や快楽を象徴しています。色彩の異なる物体を”matter”としてリリックに散りばめることで愛する人との間に存在する世界観が視覚的に想像されます。
[Intro: Frank Ocean]
And the peaches and the mangos
たくさんの桃とマンゴーがあるんだ
That you could sell for me
全部君がくれるんだろうね
[Verse 1: Frank Ocean]
What do you think my brain is made for
人間の脳は何でできているんだろう?
Is it just a container for the mind?
精神のために情報を蓄積するただの格納庫なのか?
This great grey matter
一つ確かなのは、それが無数のニューロンが繋がる灰白質でできていることさ
Sensei replied, “What is your woman?
“先生”はこう返した。「お前の恋人はお前にとってどんな存在なんだ?
Is she just a container for the child?”
彼女は単なるお前との子供の入れものなのか?」
That soft pink matter
それは桃色で柔らかく俺を包み込む、何よりも大切なものなんだ
Cotton candy, Majin Buu, oh, oh, ohh
それは綿菓子のように甘く、魔人ブウのように強く僕を惹きつけるんだ
Close my eyes and fall into you, you, you
目を閉じて君の中に落ちていくんだよ
My God, she’s giving me pleasure
彼女が僕に快楽をくれるのさ
[Verse 2: Frank Ocean]
What if the sky and the stars are for show
もしも僕らの上に広がる空と星々が見かけだけのもので
And the aliens are watching live
そこから宇宙人が僕らの生活を観察しているとしたらどうなるだろう?
From the purple matter?
つまりこの世界は彼らが主体であり、彼らは今も紫の物体から僕らを見ているかもしれない
Sensei went quiet then violent
“先生”は沈黙し、やがて答えを導き出せない現実に苛立ち始めた
And we sparred until we both grew tired
それから僕と”先生”はお互いが疲れ果てるまで言い争った
Nothing mattered
そして気付いた。そこに答えを見出すことに意味は無いんだ
Cotton candy, Majin Buu, oh, oh, oh, oh
それは綿菓子のように甘く、魔人ブウのように強く僕を惹きつけるんだ
Dim the lights and fall into you, you, you
明かりを落として君の中に落ちていくんだよ
My God, giving me pleasure
君が快楽を与えてくれるのさ
Pleasure, pleasure, pleasure
悦に満ちているんだよ
Pleasure over matter
それが何であるかよりもどう感じるかが大切なんだ
[Verse 3: André 3000]
Hey, hey
ー
Since you been gone, I been having withdrawals
君がいなくなってから離脱症状に悩まされているよ。誰とヤっても子供を作ろうと思えないんだ
You were such a habit to call
君とはいつでも電話で話す習慣があったよね
I ain’t myself at all, had to tell myself, “Naw
まるで自分が自分でないみたいだったよ。そして言い聞かせないといけなかった
She better with some fella with a regular job”
「彼女は普通の仕事をしている普通の男と一緒になった方がいいんだ」とね
I didn’t wanna get her involved
そもそも俺が彼女と関わるべきじゃなかったよな
By dinner Mr. Benjamin was sitting in awe
ディナーが終わるまで揉めることなくただ座っていて、挙句彼女を手放した事実に恐れ慄いていたのさ
Hopped into my car; drove far
思わず車に乗り込んでさ。そして遠くまで走っていったんだ
Far’s too close and I remember my memory’s no sharp
でもどこまで走っても不安からは逃げられなかった。彼女との思い出は明るい輪郭を失っていった
Butter knife, what a life, anyway
まるでバターナイフのように鋭さを欠いたのさ。なんて人生だよ
I’m building y’all a clock, stop, what am I, Hemingway?
俺は一人一人に時計を設けているんだ。ヘミングウェイに問うのさ。待ってくれ、俺は何なんだ?
She had the kind of body that would probably intimidate
彼女は人によってはモデル体型を強要したくなる体だったかもしれない
Any of ‘em that were un-southern, not me, cousin
そう思う奴らは俺が秘めているサウスの魂を持っていないんだよ
If models are made for modelin’
もしモデルの女性がメディアが示す美の形そのままに作られているなら
Thick girls are made for cuddlin’
ふっくらした女性は俺たちが抱きしめるためにあるのさ
Switch worlds and we can huddle then
今の世界を切り替えれば、互いの心を密にできる相手に出会えるぜ
Who needs another friend? I need to hold your hand
新しい男が欲しいのか?じゃあ俺が君の手を取らないとな
You’d need no other man, we’d flee to other lands
もし他の男を考えられないぐらいの相手がいるなら、別の島に逃げていくよ
[Bridge: Frank Ocean]
Grey matter
灰白質で感じ合うんだ
Blue used to be my favorite color
青は昔、僕のお気に入りの色だった
Now I ain’t got no choice
でも今は青を選べないんだ
Blue matter
僕の中に青が広がっていくのさ
[Outro: André 3000]
You’re good at being bad, you’re bad at being good
君は悪くいるのが得意で、良くいるのが苦手だよな
For heaven’s sakes, go to hell, nah, knock on wood, hey
一生のお願いだから、地獄に落ちてくれ。俺は自分の幸運を祈るよ
You’re good at being bad (You’re bad at being good)
君は悪くいるのが得意で、良くいるのが苦手だよな
For heaven’s sakes, go to hell
一生のお願いだから、地獄に落ちてくれ
For heaven’s sakes, go to hell
一生のお願いだから、地獄に落ちてくれ
Knock, knock, knock, knock on wood
何回も木を叩いて悪運を追い出すんだ
Well, frankly, when that ocean so mu’f***ing good
まぁ本当は、海が激しく荒れている時にさ
Make her swab the mu’f***ing wood
彼女の甲板を拭いてやるんだ
Make her walk the mu’f***ing plank
彼女を板の上に目隠しで歩かせてやるのさ
Make her rob a mu’f***ing bank
彼女に銀行強盗をさせるんだ
With no mask on and a rusty revolver
マスクで顔を覆うことなく、錆びついた拳銃でな