Frank Ocean

[和訳] Nights – Frank Ocean

〜恋人の傍らで苦しい夜を越えるあなたへ〜

2016年リリースのFrank Oceanのアルバム”Blonde”より。
恋人との愛を育みながら、また自分の心で揺れる躁鬱に向き合いながら毎日の夜を迎える心情や追憶を歌っています。

この曲は夜をテーマに前半と後半に分かれています。前半では”現在の夜”を表現しており、アーティストとして成功したFrankが抱える苦しみと、その苦しみを通して揺れる恋人とのつながりを綴っています。やがてアップテンポからビートが落ち着くと、後半の”過去の夜”が始まります。後半ではFrankが経験してきた昔の貧しい暮らしやハリケーン・カトリーナで被災した時の情景へと場面を遡っていき、前半で言及した恋人との関係へと繋がっていきます。

[Part I]

[Verse 1]

Round your city, round the clock
時計の針がどこを向いていても、君は常に街中で求められている

Everybody needs you
みんなが君を必要としているんだ

No, you can’t make everybody equal
でも君はみんなを1人1人均等には扱えないよな

Although you got beaucoup family
君の周りにはたくさんの家族がいるけど

You don’t even got nobody bein’ honest with you
誰1人として君に正直に向き合ってくれる人はいないんだね

Breathe ‘til I evaporated
そんな君が心を許せるのは俺とウィードを吸う時だけなんだよな。蒸発するまで吸い込むのさ

My whole body see through
浮き上がった俺の体はやがて透明になるんだ

Transportation, handmade (G)
自分で車を改造しているよ

And I know it better than most people
そして出来た車はほとんどの人間に対する愛より大きいんだ

I don’t trust ‘em anyways
とにかく俺は誰も信用できなくてさ

You can’t break the law with them
君も忠誠を破るなら友達ではいられないよ

Get some gushy, have a calm night
金で女を呼んで落ち着いた夜を過ごしたいと思ったんだ

Shooters killin’ left and right
そして仲間に強盗をさせたのさ。だが失敗して片っ端から射殺していったんだ

Workin’ through your worst night
君にとって最悪な夜に起こっていたんだ

If I get my money right
もし正当に金を得たなら

You know I won’t need you
俺が君を必要としないことは分かっているよな

And I tell you (B****)
俺は君に言うんだ

I hope the sack is full up
このサックを金でいっぱいにしろってな

I’m f***in’, no, I’m f***ed up
俺はめちゃくちゃに混乱してるんだ

Spend it when I get that
金が得られたらすぐ使おうとしているのさ

I ain’t tryna keep you
もう君のそばにいようとは思わないよ

Can’t keep up a conversation
もう会話も続けられないし

Can’t nobody reach you
誰も君へは辿り着けない

Why your eyes well up?
なぁ、どうして目から涙が溢れているんだ?

Did you call me from a séance?
君は交霊会を通じて、死んでいる俺に話しかけてきたのか?

You are from my past life
君は俺の過去からやってきたんだね

Hope you’re doin’ well, bruh
君が元気でやっていることを願ってるよ

I been out here head first
俺は何でも無鉄砲に取り組んできたんだ

Always like the head first
そしていつも俺のを咥えられるのさ

Signal comin’ in and out
世界と霊界の間を信号が行き来するんだ

Hope you’re doin’ well, bruh
“君が元気でやっていることを願ってるよ”

Everybody needs you
“みんなが君を必要としているんだ”

Everybody needs you
“みんなが君を必要としているんだ”

Ooh, nani nani
女の股を前にしているよ

This feel like a Quaalude
睡眠薬を服用した時の感じさ

No sleep in my body
飲み過ぎて眠れなくなるんだ

Ain’t no b**** in my body, ah
そして俺の体のどこにも不安はないのさ



[Pre-Chorus]

New beginnings, ahh
新しい夜の始まりさ

New beginnings, wake up, akh
起きろよ。夜が始まるぞ

The sun’s goin’ down
太陽が没していく

Time to start your day, bruh
今日1日が始まる時間さ

Can’t keep bein’ laid off
自分自身に遅れをとるわけにいかないんだ

Know you need the money if you gon’ survive
お前も生き続けていくなら金が必要だって知ってるよな

Every night s***, every day s***
毎夜、毎日のことさ

[Chorus]

Droppin’ baby off at home before my night shift
夜の帳が下りる前、彼女を家の前で下ろすんだ

You know I can’t hear none of that spend the night s***
君は俺と過ごしたいよね。でも夜に働き始めると誰の声も聞こえなくなるんだよ

That kumbaya s***
君と2人で夜を過ごせないんだ。偽物の幸せが崩れて、本当に悪いものに気づいてしまいそうでさ

Wanna see nirvana, but don’t wanna die yet
悟りの境地に達したくてドラッグを摂取するのさ。でもまだ死ねないんだ

Wanna feel that na na though, could you come by?
君の熱を感じたいんだけど、来てくれないかな?

F*** with me after my shift
この夜が終わったら君とヤりたいんだ

Know them boys wanna see me broke down and s***
奴らはヘイトで崩れていく俺を見たがってるのさ

Bummed out and s***, stressed out and s***
奴らにはがっかりしたし、もうストレスで疲れたよ

That’s every day s***
毎日のことなんだぜ

Shut the f*** up, I don’t want your conversation
黙っとけよ。今はお前とは話したくないんだ

Rollin’ marijuana, that’s a cheap vacation
そして1人でウィードを吸うのさ。憂さ晴らしには航空券なんていらないよ

My every day s***, every night s***, every day s***
毎日、夜を越えていくんだ

(Every night s***, night s***, night s***, night s***)
毎夜、1人になって自分と向き合うんだ

[Bridge]

All my night, been ready for you all my night
どんな夜でも、俺は君を受け入れようとしているんだ

Been waitin’ on you all my night
夜の間中、ずっと君のことを待っているんだよ

I’ll buzz you in, just let me know when you’re outside
ドアの外に着いたら教えてよ。そしたら鍵を開けて君を家に招き入れるからさ

All my night, you been missin’ all my night
今までずっと、君は俺との夜を逃してきたんだ

Still got some good nights memorized
今でも君と過ごした夜の良い思い出を思い出すことがあるよ

And the look back’s gettin’ me right
そしてそんな過去が辛い今を肯定してくれるのさ



[Part II]

[Verse 2]

Every night f***s every day up
ドラッグや酒や夜遊びが、翌日の自分の調子を狂わせるんだ

Every day patches the night up
そして1日を過ごして調子が戻ったと思ったら、また夜がやってくるのさ

On God, you should match it, it’s that KO
神に誓うよ。君もこのウィードをマッチさせるべきさ。それでKOだよ

No white lighters ‘til I f*** my 28th up
28歳の誕生日まで白いライターを使いたくないんだ。伝説の通り、27歳で死にたくないんだよ

1998, my family had that Acura
あれは1998年のことだった。実家のファミリーカーはAcuraの車だったな

Oh, the Legend
そうさ、Acura Legendだよ

Kept at least six discs in the changer
長距離を旅するために6枚のCDを備えておいたんだ

Back when Boswell and Percy had it active
あの日、ニューオーリンズではBoswellやPercyがハスラーとして活動していた

Couple bishops in the city buildin’ mansions
やがて2人は司教として市の豪邸に招かれた

All the reverends
そこには他にもたくさんの牧師たちがいたんだ

Preachin’ self made millionaire status
彼らは富についての説教を行い、自分たちをその富の象徴として宣言したのさ

When we could only eat at Shoney’s on occasion
一方その時、俺の家族は安価なShoney’sのレストランに行くことさえ特別だった

After ‘Trina hit I had to transfer campus
その後、ハリケーンがニューオーリンズを襲ったんだ。俺は大学を変えることを余儀なくされたよ

Your apartment out in Houston’s where I waited
そして俺の家族ヒューストンの外れにある君のアパートに転がり込んだのさ

Stayin’ with you when I didn’t have a address
俺に住所が無かった時、君と一緒に過ごしたんだ

F***in’ on you when I didn’t own a mattress
俺のマットレスが無かった時、君のベッドでヤっていたんだ

Workin’ on a way to make it outta Texas, every night
そしてテキサスから出て自立するために努力を続けたんだ。そんな夜を越えてきたのさ



[Chorus]

Droppin’ baby off at home before my night shift, yeah
夜の帳が下りる前、彼女を家の前で下ろすんだ

You know I can’t hear none of that spend the night s***
君は俺と過ごしたいよね。でも夜に働き始めると誰の声も聞こえなくなるんだよ

That kumbaya s***
君と2人で夜を過ごせないんだ。偽物の幸せが崩れて、本当に悪いものに気づいてしまいそうでさ

Want to see nirvana, but don’t wanna die yet
悟りの境地に達したくてドラッグを摂取するのさ。でもまだ死ねないんだ

Wanna feel that na na though, could you come by
君の熱を感じたいんだけど、来てくれないかな?

F*** with me after my shift
この夜が終わったら君とヤりたいんだ

Know them boys wanna see me broke down
奴らはヘイトで崩れていく俺を見たがってるのさ

See me bummed out, stressed out
奴らにはがっかりしたし、もうストレスで疲れたよ

That’s just every day s***
毎日のことなんだぜ

Shut the f*** up, I don’t want your conversation
黙っとけよ。今はお前とは話したくないんだ

Rollin’ marijuana, that’s a cheap vacation
そして1人でウィードを吸うのさ。憂さ晴らしには航空券なんていらないよ

Every day s***, every day s***
そんな毎日を過ごしているのさ

Every night s***, every day s***
毎日、夜を越えていくんだ

Every day s***, every day s***
今日も1日の流れに身を置くのさ

Every day s***, every night s***
毎夜、1人になって自分と向き合うんだ